英国風ビーフカレー（ルーから手作り・詳細レシピつき）

既製品のカレールーは不使用。市販のデミグラスソース等も不使用。
コンソメスープの「素」等も不使用。市販のカレー粉さえも不使用！
つまり、ルーからスパイス調合まですべて自家製。完全手作りのカレーです。
さすがに、牛や野菜は自家製ではありませんが（笑）。
欧風（英国風）カレーなので、スパイスは弱く辛さも控えめにしました。

ちなみに日本で一般に「カレー」と呼ばれる料理は、英国風カレーのことです。
「カレー粉」や「カレールー」は、インドを植民地化していたイギリスで誕生したもの。
つまり「カレー」とはインドのスパイスを活用したイギリス料理なのです。
日本では一般に「ホテルカレー」などとも呼ばれます。

■大まかな調理方法
1)牛肉を煮込む！
2)ローストオニオンを作る！
3)ルーを作る！
→(1)と(2)を合わせ、(3)を溶かし込めばカレーの完成！
☆以下、材料の分量は約12皿分です。レシピはアラプロオリジナル。

■牛肉を煮込む
【材料】牛バラ肉（２kg）、赤ワイン（４合）、セロリ、ニンニク、ローレル（３枚）、ブラックペッパー
　赤ワインを丸ごと１本使います。牛バラ肉のブロックを大きめの角切りにし上記材料を入れて約２時間煮込む（圧力鍋なら約40分）。竹串を刺してスーッと通れば完成。

■スパイスを調合する
22種のスパイスを自家配合。スパイスはこちらで入手可能（ｅエスビーフーズ）
スパイスの写真つき解説はこちらをご覧ください！
欧風カレーでは、多種類のスパイス・ハーブを少しずつ入れるのがコツ。
多めに入れるスパイスさえ知っていれば、大きな誤りは起こりません。
下記カッコ内は全体に占める配合割合の目安です。

【基本スパイス】
ターメリック(18%)、クミン(12%)、コリアンダー(8%)、カイエンペッパー(7%)、シナモン(5%)、フェネグリーク(5%)、ブラックペッパー(4%)、マスタードシード(3%)

【脇役スパイス】
カルダモン(5%)、フェンネル(茴香・4%)、陳皮(3%)、ホワイトペッパー(3%)、オールスパイス(3%)、ジンジャー(4%)、ナツメグ(3%)、キャラウェイ(2%)、クローブ(丁字・１％)、スターアニス(八角・1%)

【ハーブ系】
セージ(2%)、タイム(2%)、ローズマリー(3%)、オレガノ(2%)

■ローストオニオンを作る
牛肉とともにカレーのコクを出す「影の主役」がタマネギです。
多量のタマネギを、飴色になるまで手を休めず40～45分ほど炒め続けます。
【材料】タマネギ（３kg）、グレープシードオイル＆バター（適量）、水（適量）

タマネギは繊維に沿ってスライスしておく。
フライパンにバターをひいて溶かし、強火でタマネギを炒める。
焦げないように片時も手を休めず木べらで混ぜ続ける。
焦げやすくなってきたら適宜水を足す。写真の45分後の状態になれば完成。
元の量と比べると10分の１以下に減りますが、コクは凝縮されていますよ！
できあがったローストオニオンは、煮あがった牛肉の鍋に入れて
一緒に少し煮込みましょう。

■ルーを作る
【材料】小麦粉（大さじ3～5杯）、バター（大さじ3～5杯）
バターで小麦粉を中火で約10分炒め、焦がさないように茶色の状態にします。
これに前述の調合済みスパイスを入れて混ぜ合わせればカレールーの完成。

■仕上げ
牛肉とローストオニオンを煮ている鍋に、野菜ジュース（無塩・無添加）約700ccと
リンゴ１個とバナナ１本をプロセッサで挽いたものを入れ、
適度な濃度まで煮詰まったら、ルーを少しずつ溶かし混む。
火を止め、３～６時間程度放置した後再加熱してから食べましょう！

英国風カレー完成

黄色っぽく写っていますが、実際にはもうちょっと赤茶色です。

上のカレーポットよりもずいぶん焦げ茶色っぽく写っていますが、
これは白いライスにピントを合わせたためカレーが相対的に暗く写ったもの。
実際にはもっと黄色味や赤味が強くなっています。
カレーにピントを合わせると、今度はライスが潰れて白塗りになります。
ＡＦデジカメの限界なのかな～。
味の方は…１杯1000円以下のカレー屋ではまず実現不可能な味わいですよ！
著名ホテルのカレーが１杯1800円とかするのは仕方ないと思います。
このカレーも１杯あたりにすると材料費は600円ぐらいかかっているので
売値にすると1500～2500円ぐらいになるでしょう。